社員が語る「技術者派遣からコンサルタントへ、入社7年目のチャレンジ」
エクスモーションのコンサルタントの経歴を聞くと、Sierやメーカーの出身者が多いのですが、永野さんは異色のキャリアです。「スピーカーを作りたい」という理由で、大学は音響工学。卒業時には「プロ雀士かサラリーマンか」で迷い、社会人のスタートは技術者派遣会社の社員でした。
今回は、大学を出てから11年でコンサルタントになった永野さんの足跡と、仕事に対する考え方を紹介します。
株式会社エクスモーション
コンサルタント 永野 文崇
【専門分野】MBD・HILS・検証、自動車
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転職して2年目、最初のコンサルタントチャレンジは失敗。
大学を卒業し、社会人として働き始めた永野さんがアサインされたのは、自動車メーカーの子会社のサプライヤーが開発するトラックの車載コントローラーのプロジェクトでした。最初に手掛けたのは、単体テストとツールのリサーチ。その後、回路の部品に関するCADのライブラリーの実装、ハードウェアの作成、ソフトウェアのアプリケーションとプラットフォームの開発など、仕事の幅が広がっていきました。
転職を考え始めたのは、4年目になってからです。新しい仕事にチャレンジできている間は楽しかったのですが、ひと通り覚えて同じような仕事が増え、刺激を失ってしまったといいます。
「転職活動を進めていたとき、エクスモーションから声をかけてもらい、面接を通じていろいろな話をしているうちに、あれよあれよという間に入社が決まりました。おもしろそうというだけで、コンサルタントとして活躍したいという志はなかったですね」
エクスモーションに入社した当初は、シニアエンジニア。最初の仕事は、現在も関わっている自動車メーカーのプロジェクトで、車載ECUのテストでした。2年目の2014年に、「コンサルチャレンジ」がスタート。自ら手を挙げ、エンジニアとして一定のスキルを評価されたうえで、チャレンジ課題に合格すれば、エンジニアからコンサルタントになれる制度です。
即座に手を挙げたものの、チャレンジの実施自体を見送り。「まだ早いと評価されたんだと思います」という永野さんは、2度目のチャレンジでコンサルタントになるまでの7年を「苦労したけど、必要な時間だった」と振り返っています。
コンサルタントとの仕事のなかで見えてきた自らの弱点
エンジニアとして働きながら、もう一度チャレンジしようと考えていたのですが、複数のコンサルタントとの仕事を積み重ねるために5年という時間が必要でした。
「最初に手を挙げた時にチャレンジできていたとしても、プレゼンの仕方が我流で論理展開もむちゃくちゃだったので、きっと合格しなかったと思います。MaaSのアーキテクチャを検討するプロジェクトや、要求リバースとテスト環境構築の仕事で一緒に働いていたコンサルタントの提案に触れて、こうすれば受け入れてもらいやすくなるのかと理解できました。」
プロジェクトで仕事を見てくれていたコンサルタントから、「今なら、チャレンジできるのではないか」というアドバイスがあり、SPLという同系列の製品群のソフトウェアを効率的に開発するための手法を題材にしてチャレンジを実施。コンサルタントになったのは、2019年でした。
「以前から提案に論理の飛躍があるといわれることがあったのですが、自分は提案内容を理解しているので、話がちゃんとつながっていると思っていました。でも、読む人にとっては、わかりにくい提案書になっていたのでしょう。コンサルチャレンジを通じて、相手からどう見えるかを意識するようになりました」
「お客様にとってうれしいこと」を考え、常に提案を改善
コンサルタントとして最初の案件だった車両のアーキテクチャは、うまくいかなかったという永野さん。しかしその後は、テスト環境や設計の成果物チェックなどの自動化を提案する機会が増え、着実に実績を積んでいます。
「仕事を進めるうえで大事にしているのは、完璧にやろうとして0点のままでいるより、30点でもいいから前に進むこと。お客様に30点で提案するわけにはいきませんが、目的に近づいていることが重要です」
「そしてもうひとつ、自分の仕事が誰のどんな喜びにつながっているのかを意識しながら取り組むようにしています。何のためにやっているのかが明確であれば、理想と現実の間で妥協点を見出せるでしょう」
やりたくないことをやっても長続きしないので、制約条件があるなかでも自分にとって好ましい状況を作るようにしているとのこと。その一方で、「お客様にとってうれしいこと」を常に念頭に置いて、提案資料を改善し続けているそうです。
お客様の信頼と成果を得られるコンサルタントになるために
エクスモーションに入社したエンジニアは、プロジェクトを通じて技術力と知見を高めながら複数のコンサルタントとの仕事でノウハウを学び、やりたいと思ったタイミングでコンサルタントにチャレンジできます。
「コンサルチャレンジ」が何度でもエントリーOKとなっているのは、経験やスキルが高まったエンジニアが臆せず手を挙げられるようにしたいからです。コンサルタントになるのはゴールではなく、お客様の課題を解決する新たな仕事のスタートです。チャレンジを通じて、自分に足りないことと今後の目標を明確にして、コンサルタントとして成功できるレベルをめざせるようにしています。
若手のエンジニア向けに、個々のコンサルタントのプロフィールと仕事について聞ける場も用意しており、自分のキャリアについて日頃から相談できる先輩や仲間もいます。
日本の主要産業を支える組込みソフトウェア開発の現場を変える仕事に携わりたい方、エンジニアとして積み上げてきた経験と技術を活かしてコンサルタントにステップアップしたい方は、エクスモーションの採用サイトに目を通してみてください。