エクスモーションの社員に聞いた「渡辺社長ってどんな人?」
「社会が発展していくとともに、ソフトウェア開発が重要なテーマになっていく」。営業職からソフトウェア開発のエンジニアに転身し、その後コンサルタントとして実績を積んだ後、2008年9月にエクスモーションを設立。「組込みソフトウェア開発のコンサルティング」という新たなビジネスを立ち上げた渡辺博之社長は、創業当時から業界では有名人だったそうです。
以来、15年。自動車業界の大手メーカーのパートナーとして成長を遂げたエクスモーションは、さまざまなメディアから取材を受ける機会があり、渡辺社長が組込みソフトウェア開発の現状と未来について語る記事が多数、配信されています。
自動車業界と組込みソフトウェア業界の課題や、今後のサービスの展望などについてわかりやすく伝える渡辺社長は、自身については創業経緯に触れるぐらいで、さほど多くを語りません。
情報処理推進機構(IPA)社会基盤センター 社会実装推進委員、組込みシステム技術協会(JASA)副会長、イノベーションチャレンジ実行委員長、組込みIoTモデリングWG主査、ETロボコン実行委員会 共同企画委員長…。プロフィールにある肩書きを並べても、人となりは見えてきません。
社員100名に満たない中小企業を率いて、日本有数の大企業の開発現場を変えようとしている社長は、いったいどんな人物なのか?転職を考えているエンジニアでなくても、興味が湧くのではないでしょうか。そこで今回は、エクスモーションの社員に緊急アンケートとインタビューを実施し、渡辺社長の人物像に迫ってみました。
渡辺社長をひとことで表現すると?
最初に聞いたのは、「渡辺社長をひとことで表現すると?」。社員から返ってきた答えは、「無邪気な人たらし」「おじさんキラー」「ロジックに情熱を添える人」「口下手な夢追い人」「純粋な感動屋」「漢」などなど。日本のソフトウェア開発のあり方を変えていこうとするほどの情熱を秘めながら、打ち出しはロジカルでわかりやすく、飾らない言葉に好感を抱く人が多いようです。
人たらしといわれる理由について聞くと、「面倒な根回しや忖度なく付き合える人で、常に新しい技術情報や観点を与えてくれるから、好かれるのだと思います」というコメントがありました。ときどき耳にする口ぐせは、「俺、直球しか投げられないから」。インタビュー記事を読んでも、質問の意図を汲んで、丁寧に説明している記事ばかりです。
一方、「夢追い」「純粋」「感動」といった表現が多いのは、「夜な夜なひとりで、北の国からを見て涙している」といったご本人の言葉や、誰でも裏表なく人と接するスタンスによるのでしょう。「高い技術力を持った人が報われる会社を作りたかった」という言葉を聞いたAさんは、社員が増えても変わらず実践している稀有な会社と評価しています。
渡辺社長の名言集【仕事編】
ここからは、社員のみなさんの記憶に今も残っている渡辺社長の「名言」を紹介しましょう。まずは、ビジネスについて語った言葉です。
「プレゼンが終わったら必ず、勝った・負けた(響いた・響かなかった)を自己評価している」
社長と一緒にプレゼンに行った帰りにもらったアドバイスだそうです。勝ち負けに一喜一憂するということではなく、自身の仕事に対して明確に総括することが大事と説いた言葉です。
「聞き手を惹きつけるには、自分が話している対象にどれだけ夢中になれるかが大事」
技術をテーマにした社内ワークショップの場で、複数の社員から「何で渡辺さんが話すと納得感があるんだろう?」と質問された際の言葉。「提案しているソリューションをすごくいい!と思っていれば、自然に語れるよね」「語れれば売れる。だから俺、どうやって売るかなんて考えたことないんだよなぁ」といっていたとのこと。
「プレゼンするときは、『その企画で何がうれしいのか?』だけでなく、『なぜそれが実現できるのか?』をワンスパイスとして加えるのがポイント」
社員が検討したソリューションに、この言葉を返すことが多いというBさん。「営業もエンジニアも経験した社長ならではの、管理職にも技術者にも刺さる説明のコツ」と理解しているそうです。
渡辺社長の言葉から窺えるのは、自己評価を大事にしていることと、お客様にとっていいものと信じられる事業やサービスを創り上げたいという情熱です。こういう姿勢も、やりたいことを追求したい社員の心に残る理由のひとつでしょう。
渡辺社長の名言集【会社・社員編】
「渡辺社長をひとことで表現すると?」というオーダーに対して、「社員思い」と答えた人もいました。名言集の第2弾は、会社や社員について語った言葉です。
「高い技術力を持った人が報われる会社を作りたかった」
前述のAさんが今でも鮮明に覚えているという言葉。売上に対する貢献度やマネジメント能力、リーダーシップなどを評価する企業が多いなかで、ソフトウェア開発に関わる会社は技術者をリスペクトするべきという考え方を貫いています。Aさんは入社以来、一度も売上目標を求められたことがなく、現場で力を発揮すれば会社も自分も成長する環境と胸を張っていえるといいます。
「この会社作ってよかったって、久しぶりに思った」
あるプロジェクトの情報共有会に参加した帰りに、ボソッといっていたそうです。社員が増えてきて、直接話す機会が少なくなっていた時期で、個々の熱意を感じられたのがうれしかったのかもしれません。
「うちの会社は、社内政治をやらなくてもいいのがいいところなんだよ」
飲み屋でときどき出る言葉です。これを聞くと、「エンジニアにとってのユートピアを作りたい」というのは本音なのだなと感じるそうです。
「アイツが育休1年取りたいっていってきたとき、正直つらかったよ」
当時はまだ、育休を取得する男性が珍しかった時期。エースといわれる社員が1年間の育休を申し出たとき、「何とかするから、大丈夫だ」と笑顔で承諾しながら、頭の中では「売上の穴埋めをどうしようか…」と考えていたと後に話してくれました。経営者の事情は見せず、社員が気持ちよく働ける環境を大事にする社長らしい名言とエピソードです。
ある社員が、スケジュール管理をミスしてお客様との打ち合わせをすっぽかしてしまい、渡辺社長にも迷惑をかけてしまったときのこと。怒られると覚悟して頭を下げると、「お客様の期待に応えられるようにがんばってください」と励まされたそうです。社員の自発性を重んじる姿勢は、トラブルの際も変わりません。
渡辺社長の意外なエピソード
最後に、意外な一面を垣間見たエピソードを紹介しましょう。これらを聞くと、「冷静と情熱」「ロジカルとエモーショナル」「オフィシャルとカジュアル」を切り分けるギアがあるのは間違いなさそうですが…。
「実はいじってもOK。不快そうにしているのを見たことがない。自虐ネタもあり、懐が広い人」
「人を有名人に例えることが多いが、昭和の人で例えるので、なかなか伝わらない」
「普段は大事なポイントに触れずに話すこともあるが、飲み会でのトークや何気ない会話の中で、戦略や想いなど大事なことをポロっという」
「ある日、バイクに乗るときに着るような黒の革ジャンで出社したことがあった。肩幅が広く、とてもロックだった。いつもの穏やかな語り口とのギャップがたまらない」
エクスモーションの未来を考える若いメンバーのプロジェクトからも、エピソードを聞きました。会社の今後を左右する重要なボードと聞いて、初回のミーティングに参加してみると、渡辺社長はこれまでの歩みについて振り返るだけで、一切オーダーはなかったそうです。
「若い社員が自発的にアイデアを出し、提言するというコンセプトを、徹底されていたのでしょうね」
こうしてほしい、こうすべきとはいわない渡辺社長は、親交がある経営者や役員を招いてプロジェクトメンバーと交流する場を作りました。自社とは違うカルチャーや、経営者の考え方に触れて、視点を広げてほしいというメッセージが込められていたのでしょう。
その場の主役は、あくまでもプロジェクトメンバー。渡辺社長はMCに徹し、質問はするけれど意見はいわないというスタンスを貫いていました。
自ら考え、行動し、成長できる会社です
社員から見ても、まだまだ謎が多い渡辺社長ですが、エクスモーションの事業に賭ける情熱、ソフトウェア開発の未来への視座、技術力へのリスペクト、社員の自発性を大事にする姿勢は充分伝わってきます。
今回は社長に倣って、変化球なしで社員の生の声を紹介しました。エクスモーションは、社員ひとりひとりが自発的に仕事をデザインし、チームとともに動き、成果を得ながら成長できる会社です。
これを読んで少しでも「エクスモーションで働いてみたい」「やりたいことができそう」「どんな仕事ができるのか、興味がある」と思った方は、ぜひお声がけください。
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