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若手社員が次世代の経営と事業を考える「エクスモーション3.0」はこうして始まった。

こんなチャンスは逃したくないと思ったんです。転職する前は大手メーカーにいたのですが、経営に関わったり、社長や常務の話を直接聞けたりする機会は、たぶん部長でも得られないでしょう。手を挙げれば誰でも参加できると聞いて、少しでも役に立てるのであればやるしかないと思いました

次世代の経営を担う人材を集めて、エクスモーションの未来について検討するという場が作られたのは、2023年の春でした。メンバー募集の告知を見た若狭谷さんは、迷いはなかったそうです。新卒で入社し、エンジニアとして技術を磨いたメーカーから転職して8ヵ月。エクスモーションの価値を世に知らしめたいと思い始めていた頃でした。

若狭谷さんは、参加すると思っていました」というのは、2011年にエクスモーション初の新卒社員として入社した前田さん。大手自動車メーカーを支援している会社で、日本経済の大事なところを支える仕事ができると思い、入社を決断したそうです。

このプロジェクトが始まる前に、若手のエンジニアとキャリアプランについて語る機会があり、若狭谷さんに「経営に興味があるなら、10年後、20年後といわず、今からできることはやればいい」と助言したとのこと。「最初の会議で、参加表明した7人を見て、予想通りの顔ぶれだなと思いました。ノーマークだったチャレンジャーはひとりだけでしたね(笑)」。

前田さんと同じ2011年入社の松井さんに、エクスモーションに転職した理由を聞くと、「大手企業がつまらなくなったから」という答えが返ってきました。

システムエンジニアとして働いていたのですが、売上の数字と納期の話しかしない職場で、本来はお客様の役に立ったかどうかを語るべきなのではないかとモヤモヤしてたんです」。面接を受けたとき、自動車業界全体と個々の企業の課題を解決しようとする姿勢に共感し、ここでがんばろうと決めたといいます。

若手社員7人が意志をもって集まり、始動したプロジェクトは、「エクスモーション3.0」と名付けられました。今回は、そのなかの3人の座談会を開催。それぞれ、参加した動機や議論のプロセス、今後の取り組みについて語ってもらいました。

それぞれが考えるエクスモーションの課題

―最初に、エクスモーションの好きなところをお聞かせください。

若狭谷 大きな会社の事業を、小さな会社のやり方でできるところですね。エクスモーションは、日本の中枢を担う自動車業界のソフトウェア開発を支援していて、社会にインパクトを与えることができます。そんなサービスを提供しているのに、組織の規模は小さくて、個々の裁量で仕事を進められる会社です。それと、この人と仕事したくないと思うような人がいない(笑)

前田  新入社員の頃から、仕事をまかせてもらえたのはすごくよかったと思っています。目標は明確にあって、そのなかでどんな計画を立てて何をどう進めていくかは自由にやらせてもらえました。そのよさは、今も変わりません。

松井  「お客様がこういっているから、そのとおりにやればいい」と思って働いている人がいない会社です。若い社員も、先輩のコンサルタントと対等に話しながら、どうすればいいかを決めていて、そこは入社前の期待以上でした。

―エクスモーション3.0に参加する際に、どんな問題意識がありましたか?

前田  入社してからしばらくは、お客様に喜んでもらうのがあたり前のように働いていたのですが、この先ずっとうまくいく保証があるわけではないと気づいたんです。40代~50代のベテラン層がいなくなっても、今のサービスの質を維持できるのか。

松井  社外のゼミを受講して、経営や組織について学んだとき、あらためてエクスモーションはいい会社だなと思いました。ただしそれは平成の物差しで測るいい会社であって、令和では違うのかもしれないとも考えました。

前田  コンサルティングは個別に対応していくビジネスなので、スケールしないんですよね。自動車業界を変えるようなことをしていても、なかなか広がらない。今後のビジネスやサービスのあり方について話したかったんです。

松井  お客様が増えて、技術も多様化していくなかで、社員が同じ方向性を共有できていないんじゃないかという問題意識がありました。すごい人が揃っていても、それぞれが別々なほうを向いている組織では、すごいビジネスは生まれないでしょう。

若狭谷 やりたかったのは、エクスモーションを世に広めることと、人事考課制度の改革です。会社が実現したいことと、社員がやりたいことが重なり合う制度にしたいと考えていました。

多くのアイデアのなかから、テーマを絞ってグループ討議を実施

―エクスモーション3.0は、どんなスタートだったのですか?

松井  7人が集まって、最初にやったのはそれぞれの所信表明でしたよね。

前田  その前に渡辺社長と常務の芳村さんから、どういう思いで創業したのか、何を大事にして経営してきたのかを説明してもらいました。

松井  今思えば、社員の自主性に任せようとしてくれていたのかもしれないけど、渡辺さんと芳村さんは具体的な進め方を決めてなくて、見切り発車なのかと思いました(笑)。所信表明としては、こういう会社を作りたい、全員で共有できるコンセプトが必要と話したのを覚えています。

若狭谷 僕は、さっき話したエクスモーションの認知度向上と、人事を変えたいという話です。

前田  世の中をよくしていこうと思ったら、もっと多くの人にサービスを届けなくてはならないという思いがあり、新たなソリューションについて話そうと持ちかけました。

松井  すごい数のアイデアが出ましたよね。大きく分けると、次世代のエクスモーションをどうしたいのか、われわれは何をめざし、どんな価値観を持つのかといった抽象的なテーマと、人事考課、サービスという具体的な話が出て、それぞれグループで検討していくことになりました。

前田  いざ議論を始めようとすると、業務工数という問題がありまして。ミーティングに参加しづらい時期があって、いろいろ考えているときに、グループの検討と並行して会社の未来について7人で話し合う場が必要と思うようになりました。定期的に会議を設定して、参加できる人だけ集まるという形でもいいな、と。

若狭谷 エクスモーションの広報の強化は、すぐに動くのは難しかったので、人事考課の改革に絞ってグループで討議を進めました。現在の制度となった経緯や人事制度に対する会社の考え方をふまえて、エンジニア目線でさらなる改善を提案しました。先日、経営陣の承認を得たので、今年から新制度が適用されることになっています。

ゴールもスケジュールも自ら決めるのがエクスモーションらしさ

若狭谷 人事考課制度の最大の課題は、創業当初の考え方が現状にマッチしなくなっていることでした。社員も仕事のバリエーションも増えてきたなかで、個々の仕事を的確に評価できるものではなくなってきていました。今回の改革で、会社と社員の目線が揃う制度になったのではないかと思います。

松井  人事考課については、ひとつのゴールを迎えたかなという感覚です。会社が求める人材と評価の観点が共通の物差しになったのが大きいですね。経営と現場のコミュニケーションがスムーズになり、みんなが同じ方向をめざして成長していけるようになるはずです。人事に限らず、さまざまなテーマについて会社のスタンスを言語化し、共有するという活動を続けていければいいなと思います。

前田  会社のあり方という大きな話も、そのひとつですよね。全員で話すと、めちゃくちゃいっぱいアイデアが出てきます。

松井  エクスモーション3.0の活動を通じて、われわれの思いが社員全体に伝わってきており、いろいろやりやすくなってきてますね。

前田  事業の話も、エクスモーションの価値って何だろうという大きなテーマから、生成AIの活用といった具体的な話まで、多様な議論が進んでいます。新たなサービスの検討となると、社内のナレッジ共有の仕組みづくりなど、考えなければならないことが多くて、一歩ずつクリアしていかなければなりません。

松井  ミーティングの参加者が全員、自分なりのテーマやプランを持ってきていて、みんなの意見を聞いて練り上げるというようなスタイルでやっています。「いつまでに、何をやるか」も個々の裁量。これも、エクスモーションのカルチャーといえるのかもしれません。

経営者と会える機会を作ってくれた社長に感謝

―今回のプロジェクトに参加して、よかったなと思うことを教えてもらえますか。

若狭谷 ひとつは、人事制度に関わるなかで、会社の目線に立てたこと。もうひとつは、自分とは違う6人のバックボーンや経験、観点に触れられたこと。3つめは、自発的に動けば、この会社は受け入れてくれるとわかったことです。

前田  いちばんよかったのは、渡辺さんが知り合いの経営者をゲストで招いてくれて、ディープな話を聞けたことですね。経営とはどういうものなのかを、肌で感じられる貴重な機会でした。

松井  プロジェクトのテーマに合わせて人選をしてくれて、M&Aの経験が豊富な社長、人脈が広い社長など、いろいろな方とお会いしましたよね。

前田  そうですね。渡辺さんとも定期的に話せて、プロジェクトのメンバーとの関係も深まり、さまざまな気づきを得られました。そんななかで、人事考課制度を改善できたのは、プロジェクトとしての大きな成果ですね。

松井  私がよかったと思ったのは、普段のコンサルティングの仕事では得られない情報や視点に出会えたこと。会社や経営の立場でものを考えられたこと。会社に対して抱いていた危機感を、同じように感じていた仲間がいると知ったことです。若狭谷さんは、この活動で距離が縮まらなければ、結婚式に呼んでくれなかったんじゃないですかね(笑)。

自らチャンスを生み出し、成長できる会社

エクスモーション3.0に参加したメンバーの座談会で印象的だったのは、3人が声を揃えて、「エクスモーションがめざす未来は、これからも話し続けるテーマ」といっていたことです。経営者の視点、ともに働く仲間の視点、自らの視点を切り替えながら、現状の課題とやりたいことを語る姿は、まさに会社の未来を築く当事者でした。

チャンスを自らつかみ、自ら動くことによって新たなチャンスを生み出したい。エクスモーションには、そんな社員が数多く存在します。お客様が実現したいことにコミットしたい。新たなビジネスやサービスを立ち上げたい。自ら掲げた目標をクリアし、成長を遂げたい。彼らの思いに共感する人は、ぜひコーポレートサイトや採用情報に目を通してみてください。

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