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創業社員対談:エクスモーションの歴史に見る「頼られる理由」

エクスモーションのお客様には、自動車業界・家電業界の世界的企業が多数いらっしゃいます。そうしたお客様から信頼され続けるのはなぜなのか?その理由をひもとくため、創業メンバーの玉木さんと高橋さんがコンサルティングの現場の視点から「会社の歴史」を振り返りました。

シニアスペシャリスト 玉木 淳治さん

株式会社オージス総研にて、現エクスモーション代表取締役社長の渡辺の部下として同じプロジェクトを担当したのを機にエクスモーションの創業に参加。技術力で人を助けることに喜びを感じるタイプとしてスペシャリストの道を歩む。

シニアコンサルタント/セールス・マーケティング本部長 高橋 久憲さん

株式会社リコーでエンジニアとしてキャリアを積み、先輩にあたる現常務取締役の芳村がエクスモーションを立ち上げるのに伴って参加。得意のコミュニケーション力を武器に、専門ではないセールス・マーケティング部門でもマネジャーとして慕われている。

お節介と職人気質。個性の異なるメンバーがシナジーを発揮した創業期

──お二人が創業時のエクスモーションに参加したきっかけを教えてください。

玉木 私は前職も今と同じコンサルタントで、そのときの直属の上司が渡辺社長でした。渡辺と一緒に担当したプロジェクトで、自分でも満足できる仕事ができたと感じていて、「こういう仕事をしていきたい」と思っていたところへ声をかけてもらった形でした。

29歳の頃だったと思いますが、当時は「優秀な人と仕事をして成果を出したい」という動機も強かったですね。

高橋 私も、直接のきっかけは前職が芳村常務と一緒だったことです。ただ玉木さんとは違って私は製造業のエンジニアで、「自分が作ったもので喜んでいる人の姿が見えない」というところにモヤモヤがあり、ちょうど転職を考え始めていた頃でした。

そんなとき芳村さんから「会社を立ち上げるので一緒に来ないか」と声をかけてもらったんですね。コンサルは未知の領域でしたが、人に教えることが好きだったこともあり、思い切って参加することにしたんです。

──創業期のエクスモーションはどのような雰囲気だったのでしょうか?

高橋 私はコンサル未経験だったので、身近な先輩を観察して真似るということをやっていたのですが、とくにびっくりしたのが、その先輩が「余計なこと」ばかりすることでした(笑)。といってもこれはいい意味の「余計なこと」。空いた時間に、依頼されたのとは別の困りごとを聞き出しては対応するという「お節介」を、たくさんやっていたのです。

玉木 創業メンバーはとくにお節介好きな人が多かったかもしれません。人に貢献したいという気持ちが強いんですね。

高橋 そういうお節介をするから、お客様から信頼されてプロジェクトが続いたり、すぐに相談してもらえたりと良いサイクルになっているんですね。前職ではコンサルを受ける側でしたが、そこまでしてくれる会社はありませんでしたから。

玉木 たしかに、コンサルタントのなかでも特殊かもしれませんね。

初期メンバーのもうひとつの特徴として、探究心が強い人が多かったというものもあります。私はどちらかというとそちらの部類に入ると思うのですが、自分の知らないものや新しいやり方を好むところがあって、その点をお客様に買っていただくことも多かったです。

たとえば、創業メンバーにある技術分野のスペシャリストがいて、その人は日ごろから学会にまで足を運んで専門的な情報を集めていました。そこで得た情報を、月に2回の社内ワークデーで発表してくれることもあり、道を究めるとはこういうふうにやるんだなと勉強になったものです。

高橋 現在も社内ワークデーには全体会議がありますが、当時は人数も少なく、全員が1人ずつ担当プロジェクトについて報告する時間がありました。現状や課題を共有するなかで、もっとこういう形でやったほうがいいんじゃないのと議論になることもありましたね。

玉木 十数人と所帯が小さかったので、みんなが同じベクトルを向いているという感覚がより強かったとも思います。一緒に食事をしたり、だれかの席に集まって現場の様子を聴かせてもらったり、そういう時間が一番楽しかったですね。

話をするなかでこれを調べて欲しいとか、こういうものを作って欲しいと頼まれることもありました。得意なことの異なるメンバー同士でうまくシナジーを発揮できる環境でした。

駅でお客様と握手をして別れた、忘れられないプロジェクト

──創業期だからこその苦労などはありましたか。

高橋 どうなんでしょう? 業績の面では、あまり苦労はなかったように思いますが。

玉木 経営陣には心労もあったのではないかな。ただわれわれ従業員からすると、自分たちで新しいことをはじめる高揚感のほうが強くて、不安はありませんでした。

もちろん、ひとつひとつの仕事で大変な思いをしたことはありますよ。でも自分からそれを望んでトライしてきたので、苦労かと言われると微妙ですね。少なくとも、自分はこうしたいのにどうにもならないというような苦労は感じませんでした。

──では創業期の「大変だったけれど印象に残った仕事」を教えてください。

高橋 栃木のプロジェクトで、現地でウィークリーマンションを借りて生活しながら携わった案件ですね。単独で担当したプロジェクトはそれが初めてで、知らないことを質問されたらすぐに勉強して答えるなど、全部自分でやらなくてはいけなかったのが大変ではありましたが楽しかったです。

お客様側の担当者と年齢が近かったこともあって話もしやすく、その後も何度かリピートしていただき、最後のプロジェクト終了後には、駅まで見送りに来てくださった先方と握手をして別れました。青春っぽいですよね(笑)

玉木 いやあ。そんな良いエピソードのあとに話しづらいですね(笑)

私の場合、他のメンバーがそれぞれ担当しているプロジェクトを部分的にサポートすることが何度かあったのが印象に残っています。自分の得意なことを活かしてメンバーの成果に貢献できたのが嬉しかったです。当時はプロジェクトにはアサインされていなくても、よくそうやって相互に助け合いをしていたものでした。

自ら手を動かし、「善意のよそ者」として新しい文化を根付かせる

──現在は会社が大きくなったので、当時から変わった点も多いのではないでしょうか。

高橋 たとえばお客様に提案をするとき、昔なら困りごとを聞いて、その都度オーダーメイドにサービスを作っていました。しかし今はサービスのラインナップが増えたので、多少のカスタマイズはするものの、セミオーダーくらいの効率的な売り方になってきました。

玉木 仕事の受注に関しても、昔は制約が少なかったですよね。

高橋 そうそう。何でもできる楽しさはあったと思います。

今は期間もボリュームもわりときっちり決まっていて、提案書にもフォーマットがあるので、営業がしやすい反面、「お節介」をする余地は少なくなったかもしれません。

玉木 昔と比べて、今はみんなスマートにやっているなという感じがしますね。

ただ私自身は、今でも職人であり続けたいという気持ちが強くあります。得意不得意は自分でもわかっていますし、やはり得意なことで会社に貢献したい。

高橋 私もお客様に寄り添うことや小さなお節介など、最初に学んだことは今でも大事にしています。そうやって受け継いでいきたいことを、行動で示したり、伝えたりしている部分はあるかもしれません。

玉木 今でも、現場で新しいことを見つけて、提案・実践するということはやりやすい会社だと思います。実際にそういうチャンスを活かしている人も多い印象です。

──世界的企業をはじめとする多くのお客様から長く信頼されている理由も、この企業文化によるところが大きいのでしょうか。

高橋 それもあると思いますが、競合他社との差別化として、実際に作って見せたり解決して示したりと、口だけでなく手を動かす方針も大きいと思います。エクスモーションはコンサルタントが現場に入ってお客様のドメインの知識を仕入れるので、うちにしかできないことは創業当時からたくさんありました。

玉木 結果として、作るものにも、お客様にとってわかりやすく、痒いところに手が届くものだった。そういう成果を積み重ねてきた結果が信頼につながっているのかなと思います。

──エクスモーションの役目をあらわす言葉として「善意のよそ者としてザビエルのように」という表現があるそうですが、この「ザビエル」という言葉は高橋さんが発案者だそうですね。

高橋 はい。少し社員が増えてきた頃、全員が会社を理解できるようキャッチフレーズを考えようということで行われたワークショップでの発案でした。そのとき考えたのが、コンサルタントには、技術を伝えることで新しい文化を根付かせる役割があるよねということ。それをわかりやすく例えるときに、なぜか思いついたのが「ザビエルによる鉄砲の伝来」でした。

ただよくよく考えると、そもそもザビエルが伝来させたのはキリスト教で、鉄砲ではないんですよね(笑)。しかし言葉のインパクトが強かったのか、「ザビエル」という言葉だけがそのまま残ってしまいました。ただ、「技術を伝えて新しい文化を根付かせる善意のよそ者」というニュアンスは伝えられているのではないかと思います。

エクスモーションは「自分で考える人」が目いっぱい楽しめる会社

──今のご自分について、エクスモーションに参加されたときに目指した姿、「なりたい」と思っていた姿になれていると感じますか?

玉木 技術者である以上、どこにいても仕事ができるようになりたい、と思っていましたが、大きく違ってはいないと思います。自分のキャリアとしても、経験や知見を活かして仕事ができるフェーズに移ってきて、環境を問わずやっていける力がついた手応えはありますね。

高橋 玉木さんは入社当時から技術力に長けていたのですが、職人として道を究め続けているところが本当に尊敬できます。

私は技術を突き詰めるというのではなく、人との関わりにやりがいを見出していますが、困りごとを聞いて、改善できるように提案するといったスキルは身についているかなと思います。

玉木 「職人」が多い創業メンバーには珍しく、高橋さんはどんなエンジニアとも円滑に仕事をこなして成果が出せるタイプなんです。部下や後輩に対しても、とても優しくて包容力がある。

高橋 やっぱりタイプが違うんでしょうね。適性の異なる人がバランスよくいるというのは、エクスモーションの強みかもしれません。

──最後にエクスモーションを目指している人に向けて、メッセージをお願いします。

玉木 自分から積極的に動きながら、自発的に学べる人なら、エクスモーションの仕事を目いっぱい楽しめると思います。「教えてほしい」というタイプより、先輩の背中を見て育つタイプのほうが楽しめるかもしれませんね。「見るべき背中」はたくさんありますので!

高橋 そうですね。やっぱり受け身だと難しいと思うんですよね。コンサルティングって唯一の正解がないじゃないですか。間違えても良いから、自分で考えてトライできる人のほうが活躍しやすい。

その分、きちんと考えてやりたいことをロジカルにアピールできれば、何でもやらせてもらえます。それができる人にとっては、すごく自由度の高い会社です。

──「自分で考える」ことが、お客様の信頼に応え続けるためのお節介や技術力にもつながっているのかもしれませんね。今日はありがとうございました!

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